令和6年能登半島地震災害 支援活動報告(4/15)

日蓮宗岡山県社会教化事業協会より能登半島地震被災地への支援活動報告をさせていただきます。

3月7~8日、社教会災害対策部より5名の部員が被災地にて現地視察・慰霊法要・ボランティア活動を行いました。

◇3月7日活動報告◇
岡山県より車にて約10時間かけ石川県へ向かいました。目的地に近づくにつれ、ブルーシートのかかった家屋、崩落した道路、倒壊家屋やビル、山の土砂崩れなどが続き、現地では多くの自衛隊支援車両が行き来し、信号機の下では警察官による信号機の手動操作が行われていました。
午前10時30分頃、輪島市にある輪島漆塗りの「輪島塗の稲忠」に到着しました。創業90年の歴史を持つ稲忠様では、奈良県法隆寺の国宝指定「玉虫厨子」を現代に蘇らせるなど、常に輪島塗の精神を後世に伝えてこられました。この度その倒壊した敷地にて、岡山市南区一心寺御住職 安森泰譱上人を御導師にお迎えし、職人方と共に御供養を行い、会社の早期復興等を祈願させていただきました。
その後、輪島市の海岸にても能登半島地震で被災された方々の御供養を行わさせていただきました。

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〈海岸沿いでの読経〉
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〈輪島市内での慰霊法要〉

午後より珠洲市へ移動し、妙珠寺様・本住寺様へお伺いさせていただき被害状況等を教えていただきました。妙珠寺様では石川県第二部教区の大句哲正所長と北陸ブロックの方々数名がその日の作業を終えたところで、境内は救助する際に撤去した建物の残骸が積み重なっていました。さらには本住寺様へ移動し被害状況をお伺いしたところ、「倒壊した本堂は耐震工事を行っており、過去に起きた地震も耐えてきた。しかしこの度の地震は全く異なり、下から円を描くように突き上げ、屋根から一瞬に崩れてしまった」と当時の様子をお話しいただきました。
この度、これまでに多くの方よりお預かりした支援金の一部を大句所長へ寄贈させていただきました。

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〈倒壊した本住寺様〉
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〈支援金寄贈〉

能登半島震災から2か月ほど経過しましたが、町全体には未だに震災の爪痕を深く刻まれ、今回の震災で珠洲市は132年分の瓦礫が発生するといわれております。地割れした悪路に加え、海底は隆起して船による運搬は出来ない等、復興作業は困難を極め、また珠洲市は復興作業の順番が遅い為、現地復興に関しては更なる時間が必要になると言われております。

◇3月8日活動報告◇
2日目は朝より金沢市健民海浜公園に集合し志賀町県民ボランティアセンターへ向かいました。現地には50人以上のボランティア参加者がおり、団体では我々日蓮宗だけでなく電気会社や自動車会社等の多様な団体が集まられていました。
ボランティアセンターではでオリエンテーション(マッチング)にてボランティア活動の注意点説明を受けた後、我々は依頼主であるSさんのお宅へ向かいました。作業内容は事前に仕分けた陶器、ガラス、布団やクローゼット等使えなくなった物を運び出して災害ゴミとして処分するべく運搬作業を行いました。災害ゴミと言えば一言で終わりますが中には被災者個人様の大切な思い出の品がある為、無闇に解体することは出来ません。一つ一つ丁寧に運搬作業を行っていきました。今後のことを考えるとどれだけの災害ゴミが溜まるのか想像も尽きませんし、課題も多いと痛感させられました。
作業終了後、Sさんのお宅を出発する前にSさんが家から出てきて涙ぐみながら「ありがとうございます」と感謝のお言葉を頂きました。

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ボランティアセンターへ報告を行った時、休憩中の事務員にお話を伺ったところ「志賀町で受けた依頼は800件あり、その内500件は依頼が完了してまだ300件が未達成の状態です。」と仰られました。
ボランティア活動は広い目で見ると極々一部のことでありますが、復興支援にかかわる参加者が一つ一つの活動をした積み重ねで五百件の依頼が完了されていると思いますと改めて支援の力を実感する事が出来ました。
今後も支援活動につきましてはこちらのブログにてご報告をさせて頂きます。

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