聖徳太子は「世間虚仮」と言い、世の中の物事は仮の姿で、信じられるものはただ仏さまの教えだと断じておられます。
朝青龍や白鵬はいつまでも横綱でいられるわけではありませんし、マー君やダルビッシュだって、いつかエースとして投げられない日が来ます。あんなに華麗な真央ちゃんだって美姫ちゃんだって滑れない日が来るのです。Qチャンの高橋尚子さんも引退しましたし、野口みずきさんも北京オリンピック出場権を得たのに走ることができませんでした。
私たちは今は元気でも、やがて足腰が悪くなり歩けなくなったり、病気になったり、歯が痛んでものが食べられなくなったり、何度も何度も尋ねなければ、聞こえない時が来るのです。したくなくても、おしめもしなければならなくなるかも知れません。若い若いと思っていても、その時はあっという間にやって来ます。
でも、その心の準備ができてない人が案外多いように思います。いや、多くの人が準備不足で不幸なことが起こります。年金問題もそのいい例です。役人の怠慢は絶対に許されるべきではありません。しかし、普通に考えれば、私たちは間違いなく一年に一歳ずつ年をとっていきます。
神奈川県足柄市に十億円を現金で寄付した横溝千鶴子さん(八十八歳)は、こつこつと節約することの大切さを述べていらっしゃいますが、当たり前の毎日をきちっと取り組むことだと言われています。そして「年金制度で大騒ぎしているが、そういう人達は、自分がやがて年を取っていくということが分からなかったのでしょうかね」とも言っています。若い間に遊びほうけ、贅沢三昧では年取って苦労するのは当たり前とでも言いたげです。
明日に備え、仏さまの教えに耳を傾けましょう。
心の散歩道VOL.24(2009年発行)より



コメント