千葉県市川市、大本山・中山法華経寺にて昨年11月1日から始まった「日蓮宗大荒行堂」が2月10日に終了し、岡山から入行した3名の行僧は無事に成満いたしました。
吉備中央町妙仙寺 第再行根師龍雅上人
2月14日(土)、吉備中央町の妙仙寺におきまして、第再行・根師龍雅上人の帰山奉告式が厳かに奉行されました。
吉備中央町において帰山式が執り行われるのは実に約30年ぶりのことであり、地域にとっても誠に意義深い一日となりました。
当日は、帰山行列にあわせて万灯行列も華やかに加わり、堂々たる行列が門前を練り歩きました。久方ぶりの慶事に町全体が温かな祝意に包まれておりました。
法要に先立ち、壁村憲尚修法師会長より許証ならびに感謝状が代読されました。根師上人は自身の厳しい修行に励まれただけでなく、第再行の副代表として代表を補佐し、再行僧をまとめ上げ、さらには管区の初行僧の指導にも尽力されました。その重責とご苦労は並大抵のものではなく、修行成満の陰には精進の日々があったことと拝察いたします。
続いての水行式では、当日は晴天に恵まれたものの、前日より張られた法水は身を切るような冷たさであったことでしょう。しかしながら、その冷水をものともせず、一心に身に受けられるお姿は誠に凛々しく、修行成満の決意と覚悟を体現するかのようでありました。
式典においては、御本尊様へ帰山の奉告がなされ、あわせてご参列の檀信徒各位への御祈祷が厳修されました。広島より駆けつけられたご尊父様、そして長きにわたり留守を守られた奥様にも撰経が当てられ、家族の支えあってこその成満であることが、あらためて胸に迫るひとときとなりました。
ご挨拶では、とりわけ奥様への深い感謝の念を、繰り返し力強く述べられていたのが印象的でございました。修行の陰には、見えぬところで支え続けたご家族の存在があることを、会場一同がしみじみと感じ入ったことであります。
今後しばらくは巡業や法務への復帰など、ご多忙の日々が続くことと存じますが、まずはお身体を十分に整えられ、また修法師会の諸行事にもご参加いただき、これまで修行で培われたご経験とお力をお貸しいただけましたら幸いに存じます。
なお、余談ではございますが、この日は折しもバレンタインデー。参列者へお配りした記念品の袋には、ささやかながらチョコレートが添えられており、厳粛な式典のなかにも、どこか心温まる和やかな彩りを添える一日となりました。









倉敷市本栄寺 初行安井智誠上人
2月15日(日)、倉敷市の本栄寺におきまして、初行・安井智誠上人の帰山奉告式が厳かに執り行われました。現住職である智晃上人の帰山式以来、実に19年ぶりの慶事となり、しかも奇しくもご自身の帰山式と同じ日取りでの奉行となったことは、まことに不思議なご縁、深き因縁を感じさせるものでありました。
当日は、情緒あふれる倉敷美観地区を練り歩く帰山行列が華やかに繰り広げられました。成満旗が冬空にはためき、荒行僧、県内有縁の僧侶各聖、そして大勢の檀信徒が列をなして進む荘厳な姿は、歴史ある町並みにひときわ映え、居合わせた観光客の方々も足を止め、興味深く見守っておられたことでしょう。
水行式においては、本人はこれまで学寮等で水行の経験を積まれてこられたとはいえ、百日間の荒行という極限の環境下で重ねた水行は、まさに心身を徹底的に鍛え上げるものであったに違いありません。冷たい法水を堂々と身に受けるそのお姿は、自信と覚悟に満ち、成満の証を雄弁に物語っておりました。
式典では、初行僧らしい緊張の面持ちがうかがえましたが、その真剣な眼差しと、懸命に木剣を振るうお姿には、参列された檀信徒の皆様も胸を打たれたことと存じます。
ご挨拶では、「志を抱いて入行したものの、幾度となく心が折れそうになる思いをした。しかし、多くの方々の支えがあったからこそ成満することができた」と、率直な心情とともに深い感謝の言葉を述べられました。
あわせてご挨拶に立たれた智晃上人からは、帰りを待ち続けたお嫁様への温かな気遣いのお言葉があり、会場は和やかな空気に包まれました。また、日頃あまり言葉にして称賛されることの少ない智晃上人が、智誠上人の成満を心から嘉祥されつつも、更なる精進を促されるご指導をなさったことは、師弟の深い絆を感じさせる場面でありました。
これをもって、晴れて新たな修法師会会員の誕生であります。大荒行で培われた志と経験をもって、今後は会員の一員としてご活躍いただき、会の発展のために大いにお力添えを賜りたく存じます。今後のさらなるご精進とご活躍を、心より期待申し上げます。









岡山市庭瀬 信城寺 初行土居來生上人
2月16日(月)、日蓮聖人御降誕の聖日にあたり、岡山市庭瀬の信城寺において、初行・土居來生上人の帰山奉告式が厳かに執り行われました。
日蓮聖人御降誕という尊き佳日に重ねての帰山式は、まことに意義深く、慶びもひとしおであったことと存じます。
庭瀬地域には日蓮宗寺院が多く、お題目の信仰が古くより根づき、法華の教えが深く染みわたっている土地柄であります。その地域において、百日荒行を成満した荒行僧が成満旗を掲げて練り歩く姿は、伝統を知る方々にとっても、どこか新鮮で力強く映ったのではないでしょうか。冬空の下、堂々と進む帰山行列は、地域の信仰心にあらためて灯をともすような光景でありました。
行堂内では、水行場に携わるお役目を務められていたと聞き及んでおります。日々、水神様への御給仕に心を尽くされたことは、自身の無事成満への大きな支えとなったことでありましょう。
水行においても、その経験に裏打ちされた落ち着きと覚悟がうかがえ、成満の重みを感じさせるお姿でありました。
式典では、御本尊様への帰山奉告ならびに檀信徒各位への御祈祷が厳修されましたが、とりわけ印象深かったのは、昨年ご遷化された祖父であり前住職へのご回向であります。お姿こそこの世にはあられませんが、その御加護とお導きが成満への大きな力となったことは疑いありません。
今後は、たゆむことなく感謝のご回向に励まれるとともに、荒行において蓄えられた経力と信力・福徳力を存分に発揮され、檀信徒の教化にお力を尽くしていただきたく存じます。
また、新住職である長瀬幸洋上人をよくお支えし、寺門隆昌のために大いにご活躍されることを心より念願いたします。
あわせて、修法師会の一員としても、その若き力をもって会の諸活動にお力添えを賜れますことを大いに期待しております。今後ますますのご精進とご活躍を祈念申し上げます。










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